恵みの福音(2021年7月) 通巻638号より

エジプト考古学博物館
エジプト考古学博物館

 今年4月3日、ファラオ(王)のミイラ18体と王女のミイラ4体がエジプト考古学博物館から5キロ離れた新博物館へ移送されるという大パレードが行われ、それが映像とともに世界に発信されました。これまで、ツタンカーメンの黄金のマスクをはじめ貴重な発掘物がこの考古学博物館には展示されていました。

イエスを告白し、考えよう

ヘブル人への手紙 3章1節

 私たち、罪人であった者が召されて、イエスによって聖とされ、「聖なる兄弟」という身分も頂いています。そして、イエスを告白する特権にあずかっているのです。
1.何を告白し、考えるのか
 ここでは、「使徒であり、大祭司であるイエス」を告白し、考えなさいと言われています。イエスが「使徒」と呼ばれるのはこの箇所だけで、12弟子やパウロの「使徒」と、イエスの「使徒」と意味の違いがあります。12弟子やパウロの「使徒」とは、イエスに遣わされて、イエスの十字架と復活の証人として福音を伝える者としての使徒です。イエスが「使徒」であると言われているのは、「神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるため」(ヨハネ3:17)に遣わされたお方だからです。イエスは、ご自身をささげられ、贖いのわざを成し遂げられ、天に昇られ、大祭司として永遠に私たちのためにとりなしをしておられるのです。ゆえにイエスこそがまことの使徒、まことの大祭司なのです。
2.イエスを告白し、考えるとは
 告白には、信仰の告白、罪の告白とありますが、それ以上に讃美、感謝をも含め、告白することです。ヘブル3:1の他に「信仰の告白を堅く保とう」(4:14)、「しっかりと希望を告白し続けよう」(10:23)とあります。毎日のように様々なメディアから多くの情報が流され、私たちの信仰生活や行動に影響を及ぼしています。このような中で、「使徒であり大祭司であるイエスのことを考えなさい」とは、多くの情報に流され、信仰とは無関係な方向に流されるのではなく、使徒であり大祭司であるイエスをしっかりと見つめ、イエスに堅く結びつき、日々の生活においてイエスを告白し続け、讃美をし、感謝をし、イエスを主として愛し続ける生活をしなさいという勧めなのです。

(竹内つづみ師)