エジプト考古学博物館に展示されているツタンカーメンの「黄金のマスク」です。1925年、三重の石棺を開け発見されました。2014年職員の不手際であごヒゲが取れ、速乾性接着剤で修復し、翌年それが発覚し大ニュースになりました。学者チームにより古代と同じく本来の位置に蜜蝋で修復されています。
人とは何ものなのでしょう
詩篇 8篇3-4節
旧約聖書の詩篇は、神をほめ歌う内容が多く、いわば現在の讃美集と言えます。半数近くの表題に「ダビデ」の名があげられていますが、バビロン捕囚後のものもあり、メシア預言として新約聖書にも数多く引用されています。かつて、満天の星空を見る場所に立ったとき、星空の美しさに感動し、涙が溢れ、心の底から神に感謝したことを思い出します。
「あなたの指のわざである あなたの天
あなたが整えられた月や星を見るに
人とは何ものなのでしょう。
あなたが心に留められるとは。
人の子とはいったい何ものなのでしょう。
あなたが顧みてくださるとは」
と、天地創造の神が、私たちを心に留めておられることに感謝をもって呼びかけています。
いつも私たちを愛し、あわれみ、慈しんでくださっている主を忘れてしまい、「何のために生まれて、何をして生きるのか」とわからなくなる時があります。しかし「指のわざで」天地を造られた全知全能の神は、その問いに応えて主イエス・キリストにある恵みを示してくださいます。主は、ご自身がどんなお方であるのかを思い出させ、私たちを励まし、慰め、導いてくださるお方なのです。
天地を創造された神は、神としての栄光を捨て、人となって訪れ、罪の贖いのために十字架で死んでよみがえられたお方です。そして聖霊を遣わされ、私たちのうちに住まい、私たちと親密に交わってくださる神です。
神が、こんなにこんなに小さな私たち一人ひとりに、常に心を留めてくださり、顧みてくださっていることを覚え、その大きすぎる恵みに感謝いたしましょう。
「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ43:4)。
(網本千絵子師)