恵みの福音(2025年11月) 通巻685号より

クリスマスツリーの木(北海道・美瑛町)
クリスマスツリーの木(北海道・美瑛町)

 美瑛の丘にポツンと立つ約8メートルのトウヒの木。以前は名もない1本の木でしたが、形が似ていることから「クリスマスのツリーの木」と呼ばれるようになりました。私有地なので木の近くまでは行けませんが、季節によって様々な美しさを見せる美瑛の風景とともに、訪れる人々を魅了しています。

神に用いられる良い器となるように

箴言 25章4節

 皆さんは美術館や博物館に飾ってある銀の器を見たことがありますか? 中でも銀の含有率が92.5%以上のスターリングシルバーは、高価で高級感があります。昔、王室や貴族たちは銀の器を愛用していました。熱伝導率が高く、料理の温かさや冷たさを感じながら口当たり良く楽しめるので、今でも高級レストランで銀の器が使用されているのです。

 美しい銀の器ができあがるためには、不純物の混ざっている銀の塊を高温の火で精錬し、銀を溶かした状態のまま「金かす」(上に浮き上がってくる不純物)を全部取り除き、最後にきれいになった銀を銀器の原型の石に注ぎます。そのあと、冷えるまで放置します。

 銀の塊の中からいくつもの不純物を取り除くためには、火で精錬するほかないのと同様に、汚れた私たちが聖なるもの、用いられる器とされるために、神は試練を与えられる場合があるかも知れません。「今しばらくの間、様々な試練の中で悲しまなければならないのですが、試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価」(Ⅰペテロ1:6-7)だとあります。その上、「正しい神は心の深みまで調べる」(詩篇7:9 b)ことができるお方です。私たちの心の中に深く隠されている「金かす」(罪深い思いや悪習慣や悪い動機や悪い態度)を取り除いてくださいます。

 このように、私たちも主の栄光のため(主の素晴らしさを映し出す)、ふさわしく整えられた良い器(良い働きに備えられた人)になるように願い、祈りましょう。

(近藤信二師)