恵みの福音(2025年1月) 通巻676号より

ホッキョクグマ(旭川)
ホッキョクグマ(旭川)

 旭山動物園の「ほっきょくぐま館」では、水中の様子をガラス越しに目の前で見ることができます。
 「もぐもぐタイム」では好物の魚が餌として与えられ、ホッキョクグマはプールに落ちた餌を目掛けてダイブします。ダイナミックなダイビングと優雅な泳ぎを近くで見るのは、迫力満点です。

王の清算と家来

マタイの福音書 18章23-34節

 2025年新年のお祝いを申しあげます。「1年の計は元旦にあり」ということわざがありますが、年初にしっかりと1年の目標をたて着実に行えるよう願っています。
 さて、聖書には「王の清算と家来」(マタイ18:21-34)のたとえが記されています。ある王が自分の家来たちと精算をしたいと思い、1万タラントの負債がある者が王のところに連れて来られます。1デナリが平均的な1日分の賃金で、1タラントは6千デナリ、1万タラントはおよそ6千億円、莫大な借金で返済は不可能でした。これは私たち人間が神に対して犯した罪の重さを表しています。家来は返済できないので必死に猶予してくださいと王に懇願しました。王は家来をかわいそうに思い負債を免除し赦したとあります。このあわれみ深い王とは誰でしょうか。父なる神です。
 赦しは、御子キリスト・イエスの十字架の贖いによって成し遂げられました。キリストの死は大きな負債が支払われたこと、それによって私たちが罪の奴隷から恵みによって解き放たれたことを示します。「神は、罪を知らない方を私たちのために罪とされました。それは、私たちがこの方にあって神の義となるためです」(Ⅱコリント5:21)。「債務証書を無効にし、それを十字架に釘付けにして取り除いてくださいました」(コロサイ2:14)。債務証書すなわち罪の負債を十字架に釘付けにして無効にしてくださったのです。何と大きな恵みでしょうか。新年を迎え、私たちは、罪の重荷に悩む世界に神からの大きなプレゼントを届ける決意を新たにしようではありませんか(Ⅱペテロ3:9b)。

(田中久祥師)