恵みの福音(2025年8,9月) 通巻683号より

五郎の石の家(北海道・富良野市)
五郎の石の家(北海道・富良野市)

 ドラマ『北の国から』で、主人公黒板五郎が過ごした5番目の家。赤い屋根と赤い風車が印象的です。かつて活火山であった富良野岳の石が、開拓の畑から大量に出てくるので、五郎は自分でその石を積み上げて家を建てました。
 家の中も見学ができ、薪で沸かす石風呂や暖炉も当時のまま残っています。

神の造った河馬を見なさい

ヨブ記 40章15-24節

 皆さんは河馬を見たことがありますか? 私はある小さな動物園で河馬を見つけました。大きな口を開けて牛のように草を食べ地上だけではなく水中でも生活出来るとは、不思議な生き物です。触れてみたいと思いましたが、おとなしそうな反面、世界で最も危険な動物の一つで、人間や他の動物に致命的な傷害を与える危険な動物です。

 ヨブ記40章15-24節は、河馬についての描写です。15節、「これ(河馬)はあなた(人間)と並べてわたし(神)が造ったもの」。ヨブは、人間も河馬も等しく神の被造物にすぎず、神の絶対的主権と、被造物の神への依存を悟らなければなりませんでした。16-18節は河馬の頑健さを描写しています。19節の「これは神の作品の第一のもの」とは、河馬が動物の中で大きさと力とにおいて最もすぐれた神の傑作で、その生死は神の御手にあるのです。20節に河馬が十分な産物を与えられ、他の獣と共存する情景が描かれ、21-22節は河馬が沼地に棲息する姿を描写しています。23節はヨルダン川の水が溢れても動じず、24節では、河馬の補獲は誰も容易ではないことを巧みに表しています。

 神のわざの一つの河馬にさえ人の力が及ばないなら、ヨブがいかに自ら賢く思うとも、神の前にへりくだるべきと説いたものです。「主はヨブに答えられた。非難する者が全能者と争おうとするのか。神を責める者は、それに答えよ」(ヨブ40:1-2)。ヨブが神よりも自分を義とし、賢いとするので、主の叱責を受けているのです。私たちも、被造物を造られ支配しておられる神の前に、いつまでも畏れへりくだりましょう(Ⅰペテロ5:6)。

(橋本覚師)